マーシャル諸島共和国は29の環礁と5つの島で構成されている。環礁の内と外を分ける島の幅は100mほどで長さ数キロの細長い島がネックレスのようにつながっている。
首都のマジュロでも同様で、視界をさえぎる建物のない場所では椰子の木越しに外海と内海が左右に見渡せるような細長い島のつながりなのだが、立派に舗装された道路があり、日本製や韓国製の自動車が整然と往来している。そして、その多くが1$定額白タクである。またスーパーにはきれいにパックされた食料品、日用品が並び、日本やアメリカと同じ消費の光景がある。もちろんそれらの物品は補償や支援などの名目で持ち込まれ、また輸入された先進、文明国・工業国の製品である。
元来環礁という自然とともに島に生活機能を分散し共生・循環する社会、文化で営まれていたマーシャル諸島に持ち込まれたそれらの製品は、魅力的であるが一方通行の消費物である。自然に返す、あるいは処理する手段を与えられないまま持ち込まれた消費文明の下に生み出された製品てある。
消費の後には消える事ない「ゴミ」として白い浜辺に積み上げられた赤い鉄くずであったり、外海:オーシャンサイドの岩の間で風に揺れるプラスチックであったり・・すでに消えることなく蓄積され目の前の自然景観の中に露出されるようになっている。
その多くの原因が文明国が作り出したものである。この国は原因の多くを負うべき文明国よりも、強く、大きく、政治・経済だけでなく地球規模の環境問題からも明確な影響を受けている。
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